「ツバル 地球温暖化に沈む国」

  • 2008/06/26(木) 18:12:22

ツバル」 地球温暖化に沈む国
著 神保哲生氏


以前、石田進さん著の「ツバルよ 不沈島を築け!」を読んで、

少しだけツバルという国を身近に感じられるようになったので、

別の方の本を読んでみることにしました。


神保さんはビデオジャーナリストとして様々な分野でご活躍されており、

なかでも地球温暖化問題には熱心に取り組んでおられます。

これまで意識したことはなかったのですが、

たくさんのメディアに出演されているので、

きっと何かでお顔を拝見し、お話も耳にしているんだろうなと思います。


わずかながらの予備知識があったので、すんなり読み始められ、

どんどんページを捲っていくことができましたが、

ツバル」について初めて聞く人が手に取ったとしても、

つまづくことなく一気に読み進められるだろうと思えるくらい

読みやすく引き込まれる文章です。

現地の様子や多くの人との会話が丁寧に書かれていて、

ツバルに対する親近感が一層増しました。

また、硬い話がないわけではないのですが、

それを苦とも感じさせない文章には、ただただ脱帽するばかりです。


著者がツバルを訪れたのは2002年と2005年、

どちらも一年で最も潮位の高くなる「大潮」の前後の時期。

描かれる洪水の悲惨な様子は、本当に痛々しいです。

長い間、素朴ですが幸せな生活を続けてきた

ツバルの人々を襲う、理不尽な地球温暖化の波‥

どんな援助をして人々の生活が保障されたとしても、

かつての生活は戻ることはないんですよね。

明日は我が身」なんていう理由だけで

エコに取り組もうとする考えの傲慢さを強く感じてしまいました。


ツバルはこうして環境問題として取り上げられるわけですから、

若干に過ぎませんが救いがある方なのかもしれません。

でも、地球上には声にならない叫びが

いたるところで上げられているんですよね‥

ほんの身の周りの小さな幸せだけでいいという考え方も、

犠牲があってこそ成り立っているかもしれないということ、

忘れてはならないな‥と思いました。
ツバル



「超暴論!地球温暖化へ挑戦する44の方法」

  • 2008/05/21(水) 20:59:53

超暴論!地球温暖化へ挑戦する44の方法」
著 近堂浩正氏

タイトルに「超暴論!」とついているだけあって、

かなり過激な本ですね。

読む人によっては、ムッとくるような部分もたくさんあるかもしれません。

著者の思いつきというか、好みが並べられている感じは強く、

正直なところ、それはないんじゃない?とか、

もっと他に大切なことがあるのでは?‥と思ったりもします。

でも、些細なこと、突拍子もないようなことでも、

どれも地球に優しい行いであることには違いないかも。

なので、賛成or反対なら、私はほとんど賛成に手を挙げますね。


個々の「方法」なんですが‥

学問的なことはほとんどないので、読みやすいです。

多くは、難しく考えなくても明らかにエコ活動だと分かるもの。

省エネとか地産地消だとか、農業が大切とか‥

ただし、現実的でないものも多いです。

まとめて言えることは、「贅沢はダメ」ということかも。


エコの線引きがいかに難しいか、改めて考えさせられますね。

よほど画期的な技術が開発されない限り、

最も地球に優しいのは、文明を捨てること

それとも、人間が居なくなることでしょうか。

人間に許される権利はどの程度のものなのか、

ただ欲求の赴くがままではいけない、というのは分かっても、

自分達が何を捨てられるのか、何を捨てるべきなのか‥

その答えに正解はあるのでしょうか。


何に幸せを求めるかによって、目指す先は異なるでしょう。

哲学的なことになってしまいそうですが‥

こうしていろいろ考えるきっかけになったのですから、

「暴論」だとしても、胸に刻んておきたい一冊ですね。


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「ツバルよ 不沈島を築け!」

  • 2008/05/15(木) 11:51:46

「ツバルよ 不沈島を築け!」 地球温暖化で「沈む」国へのエール
著 石田進氏


ツバル」は地球温暖化による海面上昇で、

真っ先に犠牲になる南の島国‥

様々なメディアでも、そんな衝撃的な扱いがなされてきたので、

日本でもかなり知られてきていると思います。


この本の前半は、近隣国キリバスフィジーも含めて

実際に著者が現地を訪れた時の興味深く読みやすいルポ

そして後半はエネルギー問題の解説や、

ツバルの今後についての見解などについて述べられています。


まず最初に驚いたのは、ツバルの国の形‥

標高が低いことは知っていましたが、環礁などに作られた島国は、

大きな島も細長いネックレス状になっているということ。

火山によりできた島とは異なり、

写真で見ても平らであることがよく分かりました。


旅の様子は分かりやすく書かれてあり、

南国独特の雰囲気も何となくですが伝わってきます。

旅行期間が乾季であったこともあり、

切迫した状況とかは描かれていませんが、

現地の空気を感じ、人々の暮らしを垣間見た方の文章には、

やはり、しっかりとした説得力のようなものを感じました。


エネルギー問題では、中東の石油事情などを

分かりやすく教えてもらいました(ご専門のようです)。

ツバルなどの輸入に頼らざるを得ない国々は、

高騰する石油価格、それに伴う日本などの製品の値上げ、

両方からの打撃を受けることになり、切実な問題なんですね。


化石燃料の使用などによるCO2排出と、

地球温暖化の因果関係は確実なものとされているとはいえ、

しっかりとした科学的証明は困難‥

それゆえの苦悩もあるみたいなのですが

ツバルなどの南洋の島国が生き残っていくためには、

自らエネルギーを作り出していかなくてはならない‥

クリーンエネルギーには大きな可能性があるらしいですが、

エコの観点からだけ、という単純な問題でもないんですね。

タイトルの「不沈島を築け!」という言葉には、

そんな意味でのエールも含まれているのでしょう。


おそらくは一生訪れることがないであろう、はるか南の島国。

百聞は一見にしかず、とはいえ、

わずかでも人々の生活や島の様子を知ることができ、

いい勉強になったと思います。

直接的に彼らに対して何ができるか‥

と考えると、思考が停止してしまいそうですが、

身近なことから、できることから‥改めてそう思いました。



「わが家のエコロジー大作戦」

  • 2008/05/13(火) 16:46:26

子どもの疑問に答える「わが家のエコロジー大作戦」
著 田崎久夫氏 


「子どもの疑問に答える‥」とありますが、子ども向けの本というわけではありません。

分かりやすい文章で、親が子どもにどうやってエコを説明するかのお手本

という感じでしょうか。

江木野(エコノ)家の親子の会話によって話が進められるという形。

すぐに入っていけますし、とても読みやすいですね。


地球温暖化温室効果ガスの説明などは、

図での説明、例え話も挿入されていて、よく理解できました。

その中には、太陽系の惑星の温度についても書かれていて、

地球が金星よりも涼しく、火星よりも暖かいのは、

太陽からの距離が大前提としてあるとはいえ、

惑星の太陽光の反射率や二酸化炭素の量も要因なのだ、

と初めて知りました(中高の授業でやったかもしれませんが‥)。

金星が明るいのは反射率が高いからとか、

90気圧もの二酸化炭素の温室効果により地球よりも熱くなるとか。

興味深く読むことができました。

改めて、地球の奇跡のバランスも感じてしまいますね。


そして、身近なところで始めるエコの心構え。

できることから始める」というのが大切なのですが、

例えば、ひげ剃りの時に電動シェーバーを使うか、それとも剃刀を使うか、

どちらがより環境に優しいかは、単純に計算できない‥

そんな難しさもそこら中に含まれているんですね。

それでも、エコの意識を持って実践してみることが、

解決へとつながっていくのだ、そう教えられました。


もう5年近くも前に発売された本なのですが、

もっと早く出会うべきだったかな、と思います。

皆さんも見かけた、らぜひ手に取って読んでみて下さいませ。








「レジ袋がなくなる日」

  • 2008/05/01(木) 12:16:29

「レジ袋がなくなる日」2030年日本が危ない!
環境問題を考える編集者の会 著


この本に書かれているのは、2030年の日本がどうなっているかについて。

未来の予想としては「いま考えられる最悪のもの」であるとのことですが、

読んでいると、現在起きていることであるという錯覚に陥ります。

それほど起きても不思議ではないことだらけであり、

実際その最悪の道を辿っていると思えるものもあります。


一つ一つの項目は、ほとんどが見開きの2ページに収められていて、

とても分かりやすく、次から次へと読み進めることができました。

確かに、読んでいて暗い気持ちにならざるを得ないのですが、
 
目をそらして済ますわけにはいきません。

これくらいはっきりと危うい現状を並べられた方が、

しっかり意識改革できていいかもしれませんね。


レジ袋がなくなる」、「レジ袋をなくす」ということ‥

地球全体から比べれば、小さな変化に過ぎないかもしれません。

でも、その小さな一歩はあらゆることへとつながっていくはず。

それが最初である必要はないけれど、

今誰にでも、てっとり早くできることですよね。

もちろんそれ以外のことも、できることはたくさんあります。

一日でも早く、そうした動きが大きな波となって

世界に広がっていけばいいな‥と思います。